それでも君が。
晴君は「行ってやれ」と私に言い残し、プリントを肩にかつぐようにして持ち、行ってしまった。
澪ちゃんの所に行ってやれ、ってことか……
私は自分のクラスの分のプリントをまた抱き締め、さっき2人がいた所まで歩を進めた。
渡り廊下に出るドアを開けると、そこにずっと立っていたらしい澪ちゃんが、その音に気付き、顔を上げた。
「……羽月」
私の顔を見るなり、両眉をへにゃりと下げる。
その頬には、涙の跡。
歩幅を大きくして近寄り、澪ちゃんの目の前で止まる。
「……澪ちゃん」
「……羽月」
「ごめん」と。
2人の声が重なった。
目を合わせ、微笑み合う。
良かった。
澪ちゃんと気まずくなるなんて、耐えられないもん……。
私と澪ちゃんは一度教室に戻り、プリントを置き、お弁当を持って、また教室を出た。