ティッシュに涙と少しの残骸
「月下さん、今いいかな?」
「あっ、はい」

消灯時間が過ぎて10分経ったくらいに日浦先生が来てくれた。なにかあったのかな…?

「すまないね。消灯時間過ぎに」
「いいえ、どんなご用事ですか?」

また悪い知らせなのかと思うと心臓が鼓動を速める。日浦先生が咳払いを小さくした。

「月下さんは退院して自宅へ戻る訳だよね?」
「…はい」
「何人で住んでいたのかな?」
「両親と3人です」
「じゃ戻ったらひとりってことになるね」

なに?またあたしを傷つけるつもりなの?

「それがなにか?先生には関係ないじゃないですか」

読みかけていた小説を閉じて睨みつけた。
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