オトナな初恋

ついからかう様に言ってしまった私の言葉に、拓海さんは、飲みかけのﾜｲﾝｸﾞﾗｽをおいてむせた。




『げほっ！！お、おまえ、げほっ何…』



「冗談のつもりだったんだけど。大丈夫？お水もらおうか？」



背中をさすりながらﾎﾞｳｲさんにお水を頼んだ。




落ち着いた拓海さんはお水を飲んで私の耳元で、



『冗談じゃなくて本当にしてやろうか？』


そういって耳をぺろっと舐めた。





耳を押さえて首を横に振る

「いいい、いらない！本当じゃなくていいからっ！」


『なんで？なんでそんなに嫌がる？』




「だってこんな夜景の綺麗なﾎﾃﾙ、すごく宿泊代高そうだし…そ、それに明日仕事でしょ！？２人とも同じ服来て出社するのは、ね」



『亜希はどうせ制服に着替えるからいいだろ。』



「だ、駄目！とにかくっさっきのは冗談だから！！はい、この話はおしまいね！あ、料理きたみたい。」




いいﾀｲﾐﾝｸﾞで運ばれてきた料理。
拓海さんは何か言いたそうだったけど、来た料理を食べ始めた。




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