オトナな初恋






「ふう。お腹いっぱい!本当に美味しかった!ごちそうさまでした。」


最初に頼んだグラスワインをチビチビ口に含んだ。
お酒弱いから、こんなちょっとの量なのに実は少しクラクラしてきてるんだよね。




『ちょっと代行頼むのに電話かけてくるから待ってて。』


そういって席を立ち、お店の人に一言告げてお店の外に出ていった拓海さん。




私は前に向き直り、外の景色を眺めてた。



本当に綺麗…
あっちの方向が私の家がある方向かな?
じゃあ拓海さんの家はもう少し奥の方?
そんな事を考えながら夜景を見ていると拓海さんが戻って来た。



『お待たせ。もうそろそろ出るけどいい?』



「うん。拓海さん、最後にもう一回2人で座って景色見ようよ。」



私のお願いに拓海さんは座ってくれた。
私は頭を拓海さん肩にもたれさせて夜景を見た。



「ちょっとだけ酔っちゃったみたい。」


嘘なんだ。
お酒のせいにして拓海さんにくっついていたいだけ。


拓海さんは腰に手を回して

『今度はもっと綺麗な景色見れるところ連れていってやるよ。』




そういって私を立ち上がらせた。




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