オトナな初恋
食べ終えて、片付けをしていると奈緒から電話が来て、会って話をすることになった。




「来たばかりなのにごめんね。奈緒の事気になるから。」





『いいよ。今回協力してもらったわけだし。帰り気をつけろよ。』





拓海さんのさっきの反応も気にはなるんだけど、まずは奈緒が先だよね。







向かった先は私と奈緒の家の中間くらいにある喫茶店だった。






『突然呼び出してごめんね。…お兄さんはもう帰ったの?』





「うん。お昼すぎに帰ったよ。どうしたの?」






『うん…実はさ…』





頼んだコーヒーを見つめて黙り込む奈緒。





「…深刻な話?」





『ううん。何ていうか…呆れないで聞いてくれる?』



前置きをしてから話し始めた奈緒。



『彼氏と別れたばかりだし、当分恋愛はいらないって思ってたんだけどね?』






「…?うん。」





『その…何ていうかね…


…昨日会ってから気になって仕方がないの…
お兄さんの事…』



.
< 339 / 362 >

この作品をシェア

pagetop