オトナな初恋
「何がって…送ってもらう事です。」


『俺から言った事だ。それをなぜ謝る?』


「でも!」


『…大体こんな時間に、女ひとり歩いて帰るなんて、危ないって事くらいわからないのか?』


「それは…少しは怖いと思ってましたけど……



『けど?』


「今まで大丈夫でしたし…それに早坂主任の方が仕事大変だし、きっと疲れてそうなのに、部下の私を送らせるなんて…私がもっと早く終わらせてれば、こんなことさせないで済んだのにって思ったら、申し訳なくて…」


『どうせ通り道だ。気にすることはない。
それに君は良くやってくれている。それを言うなら、俺のほうが、あんなに仕事をやってもらって申し訳ないと、思っているんだ。

もう少ししたら、もう一つの仕事のほうがひと段落着く。そうすればこんな時間まで働かせなくて済むだろうから、あと少し勘弁してくれ。』


「そんなの気にしないでください。私は早坂主任の役に立ちたくて頑張ってるんですから! 無理して仕事してるわけじゃないんで…す…。」


って今のなんかちょっと、露骨過ぎ?私の気持ちばれちゃったりしてない??



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