切ない恋物語
二人が付き合い始めても、俺と夢果の関係は変わらなかった。





「俺ら、帰るから」
慶斗が言った。
「おう」
「慶斗、沙姫バイバイ」
夢果が言った。二人は教室から出ていった。




「私たちも帰る?」




「帰ろっか」



俺と夢果も教室を出た。






「あの二人、ほんとに仲いいよね」
夢果は言った。
「そうだな。慶斗、沙姫にかなり惚れてるしな」
俺は言った。
「そうなんだ」
夢果は笑っている。夢果の笑顔は、すごく心地がいい。





夢果を家まで送り、帰っていた。近くの公園に立ち寄った。





「はぁ~」



俺は大きな溜息をついた。





「何、溜息なんかついてんの?」







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