切ない恋物語
「沙姫…」
そこには、沙姫が立っていた。
沙姫は、俺の横のブランコに乗った。
「永遠さ、夢果が好きなんでしょ?」
沙姫は言った。
「あぁ」
俺は答えた。
「ずっとこのままでいいの?」
「分かんない。でも、今はまだこのままでいい」
「そっか」
沙姫はブランコをこぎ始めた。
「沙姫は、良かったな。慶斗と付き合えて。おまえら、すげぇ仲いいもんな」
「ありがとう。私、今すごく幸せなんだ。好きな人の笑顔を見てるだけで幸せになれるの」
沙姫は微笑んだ。
「永遠も同じでしょ?」
俺も、夢果の笑顔を見ているだけで幸せな気分になる。
夢果の笑顔は、俺を幸せにする。