藍色の砂



頭の中から消えないんだよ…。
咲妃さんでいっぱいなんだ…。
何度目を閉じても、
あの笑顔が消えてくれない。



ポンポンと頭を撫でて
身体を離す。



『ありがとう。ボクは大丈夫だから。』



くるくる変わる村上の表情は
ボクの心をこそばくさせる。
わかってるんだ。
村上の気持ちは痛いほど。



だからこそ、
甘えちゃいけないんだって
思ってる。
ボク自身の問題だから。



ボクのためにしてくれた
優しい心も、
ボクのために流してくれる
その涙も、
キレイなままでいてほしいんだ。



村上がいつか、
違う誰かを想う日がくるまで
ボクの手で
汚したくはないから。














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