藍色の砂
ボクにとって、
キミと過ごす一分一秒が
全てだった。
バレて関係を絶たれるより、
こうして雲隠れしてでも
肌を重ね合わすことの方が
幸せだったんだ。
その瞳に映るたび
ボクは自分を見失う。
この手で
奪いたくなる。
壊したくなる。
『今度の金曜日…実家に行くね。』
ホテルの部屋で
ピアスをつけながら
キミは言った。
Tシャツに袖を通しながら
ボクも聞き返す。
『兄貴と…?』
『うん…。なんか親に会わせたい
みたい。』
『そりゃあ母親は咲妃さんのこと
気に入ってるからね。』
『お父さんにもって言われちゃった。』
『え?親父に?』
赴任先から帰ってくるのか…?
まだ聞いてないけど。