藍色の砂
せっせと用意がこなされて
新聞紙の上に丸イス、
全身鏡を前に置いたら
『ハイ、座って』と指示される。
言われた通り座ると
腰ベルトにぎっしり直された
数々のハサミを巻いて
鏡越しに見た、真剣な目つきに
ドキッとした。
ケープを巻かれて、
ジーッとボクを見る顔が近い。
ただでさえ二人きりなのに。
冷静なフリはバレてないはず。
何度か髪を触り、
前の鏡を交互に見る。
『リクエストある?』
『え?』
ヤバッ!顔近い!
とっさに目を逸らした。
だって顔向けたら
すぐそばに屈んで目線
合わせてるから…。
『前髪は少し切るけどさ、
サイドと後ろはどの程度が
いいのかな~と思って。』
顔赤いのバレてないよな?
『お任せします…。』