藍色の砂
『ちょっと大胆に切っちゃうよ?
短い方がコウくんに合うと思うんだ
よね。』
『…ハイ。』
ハサミの音と咲妃さんの指の感触。
バサッと落ちていく
自分の髪の毛を見つめてた。
じゃないと、
咲妃さんからほのかに香る
いい匂いに
どうにかなっちゃいそうだから。
『カッコ良かったな~バスケ。
もうすぐ引退?』
『え?あぁ、うん。秋には。』
『私、運動オンチだからさ。
スポーツやってる人は憧れる。』
手際よくこなしながら
話を振ってくれるのは助かる。
きっと職業病なんだろうけど。
『ボクもバスケ以外は特に。小学生の
時にハマってそれから。』
『ずっとやってんだ?スゴイね~。
私ずっと帰宅部。あ、小学生では
テニスやってたけど自分の運動
オンチぶりにドン引きして辞めた。』
『ハハハ!自覚しちゃったんだ?』
『そうそう!ユニフォーム着る前に
辞めたよ~。』