藍色の砂
小走りで駆けてきて村上は
また隣を歩く。
『昊が絶対受かるように指導
しなくちゃ』ってイヤミを言う。
『そりゃどーも。』
駅に着いて改札口へ
差し掛かったボクの足は
一瞬にしてピタリと
止まった。
視線の先に……咲妃さん。
キレイな横顔。
見間違えるはずがない。
誰かを待ってる様子。
『昊…?』
村上の声も耳からすり抜けて
真っすぐ前を見据える。
体が動かない。
今一番見たくない光景を
目の当たりにして
情けないくらい足が竦んでる。
やがてキミは笑顔で
手を振るんだ。
清らかな視線の先は
ボクではない。