藍色の砂
『……何でもない。また明日ね!』
『え?あ、送るよ。もう遅いし。』
そう言うボクの顔を村上は
マジマジと見る。
村上の家は知っている。
試合で遅くなるたびに
方向が一緒なボクが毎回
送り届けていたから。
二駅違うだけで定期内だし、
駅からもそう遠くはないから
苦痛ではない。
『どうした?』
先行くボクは振り返り
声をかける。
『優しいんだね…
自分で一杯一杯なくせに…。』
確かに一人になりたいけど、
村上一人で帰らせるわけには
いかない。