藍色の砂
──今すぐ来て。
コウくんに逢いたい…!
高鳴る鼓動はこの一言で
歯止めが効かなくなった。
──今から行くから。
電話を切って部屋に戻る。
『悪い。帰るわ。ここの問題、
明日までに解いとくから。』
慌てて荷物をまとめてると。
『昊…!今の、あの人でしょ?』
動きが止まる。
『行くの?傷付くの昊なんだよ?
それでも行くの?』
その声を掻き消すかのように
ボクは答えていた。
『…それでも逢いたいんだ。』
上着を手に取り、部屋を飛び出した。
おばさんにお礼を言って家を出る。
走る足がもどかしくて仕方ない。