藍色の砂
今後を否定されるのが
怖かった。
“ でも ” の次に続く言葉は
聞きたくない。
そんな顔するなよ…。
後悔してる…?
ボクに抱かれたこと。
『なんでそんなに優しいの…?』
かすれた声はやがて
悲しみに変わる。
『失いたくないから。こんなの強がり
だよ。優しさでも何でもない。』
『…いいの?私、酷い女だよ…?』
『咲妃さんは酷くない。』
酷いのはボクだ。
抑えきれなくて裏切った。
『酷いよ…だって私っ…』
再び唇を塞ぐ。
もう何も言わないで。
『いいから。全部ボクが引き受ける。
だから…約束だよ?』