セブンデイズ・リミテッド(仮)


 この女子も、中学からの友人だ。女の友達でよく話すのは、この樋代楓(ひしろかえで)ぐらいだろう。

 肩にかかるぐらいのショートで、まっすぐとしたストレートの黒髪。他の女子のように、髪を染めたり化粧をすることは無いようだ。理由は本人曰く、あまり興味がないから、だそうな。

 ちなみに、誠司とは幼馴染になる。


「うそ……それってあの教会!? 今日、そこで演奏の予定なんだけど、うちの部」


 チャイムの音により、話は打ち切られた。

 なんともいえない思いを抱えたまま、オレたちは終業式に参加した。


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 HRも終わり、後は帰るだけ。

 イスにもたれながら背筋を伸ばしていれば、視線を感じた。その方向に目をやれば、楽しそうな顔をした誠司がこっちに向かっていた。


「透、ちょっと街で遊んで行こうぜ」

「いつものとこか?」

「あぁ。今日は新台が入ってるからな!」


 この【新台】というフレーズを聞くと、どうしてもパチンコに聞こえてしまうのは気のせいだろうか。まぁこれから行く場所には、確かにその手の台もあるが。

 話しを聞きながら、学校を後にする。歩きの誠司に合わせ、オレは自転車を押しながら歩いた。

 駅に着くまでの間、新台についての話ばかりが続く。オレはその物を知らないので、ただ相づちを打つだけで聞いていた。

 駅に着くと、表の方へ回り自転車を止める。場所は、駅から徒歩三分。表の駅から大通りを目指し、横断歩道を渡ったらすぐ左。そこを地下へと下れば、目的の場所になる。
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