天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ
宜虎と小夜が驚いたように芽々を見る。

「なんでぇ芽々、そんなに慌てる事ぁねぇよ。すぐに増水する訳じゃねぇし。ゆっくりテント畳んで移動しても、十分間に合うから…」

「そんな事で慌ててるんじゃないのっ!」

まくし立てる芽々。

宜虎達は知らないのだ。

芽々が人造美女である事。

水に濡れる事に非常に弱い事。

もし水に濡れれば…。

(私ショートしちゃう!行動不能になっちゃうじゃないっ!)

…雨は次第に激しさを増す。

風を伴い、雷まで聞こえ始めた。

空を引き裂くような稲光。

蒼白い閃光が周囲を照らす。

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