御曹司の溺愛エスコート
車を地下駐車場に停めてエレベーターに乗り込む。
桜が1階で下りると、蒼真も付いて来る。


「蒼真兄さまは戻ってていいのに」

「荷物持ちが必要だろう?」


その時、桜の名前を呼ぶ声がした。


「桜ちゃん!」


向こうから歩いてくる青年だ。
美容室の受付にいた彼。


「あ、こんにちは」


桜は頭を下げたが、隣にいた蒼真は怪訝そうに青年を見る。


誰なんだ?
いつの間に知り合ったんだ?


「やっぱりその髪型、良く似合っているね」


そう言ってから隣にいる端整な顔の男性が桜の連れだと気づいた。


「桜ちゃんのお兄さん……?」

「え……」


お兄さん?と言われてむっとする表情を隠さない蒼真。


「恋人です」


桜の代わりに蒼真はそっけなく答えた。

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