御曹司の溺愛エスコート
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桜が作った夕食を食べ終わると蒼真は書斎へ入ってしまった。


今日一日自分に付き合ってくれて仕事が溜まってしまったのだろう。
そう思うと申し訳ない気持ちで一杯になる。


パーコレータにコーヒーの粉をセットして出来上がるのを待つ。
出来上がるとマグカップにたっぷりコーヒーを注いで書斎に向う。


部屋をノックするすぐに返事が返ってきた。


「どうぞ」

「お仕事中だよね? コーヒーを淹れたの」

「ありがとう。ちょうど飲みたいと思っていたんだ」


桜は執務デスクにマグカップを置く。
蒼真好みの少し濃い目のブラックコーヒー。


「美味しいよ。まだ遅くまでかかりそうなんだ」

「じゃあ、先に休むね。おやすみなさい」


桜は少し寂しく思いながら書斎を出た。



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