天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜


「密歌ちゃん、気にしないで。だから、頭上げて。」

槻下先輩は、また優しく声をかけてきた。

「そーだよ。副会長、頭上げてよ。」

「そーだよ、副会長。」

「密歌ちゃん。」

次々と先輩たちが声をかけてきた。

「しかし・・・「密歌ちゃん、頭を上げて。そして俺の話を聞いて。」」

槻下先輩が優しく言った。

私は、ゆっくりと頭を上げた。

頭を上げた私をみて、槻下先輩はニコッと笑った。

「密歌ちゃん君は、自分の事責めすぎなんだよ。天の宮学園は、理事長や生徒会だけで構成されてない。一般生徒も力を合わせて学園を守っていかないと行けない。学園は、みんなで守ってこその学園なんだ。“敵”が現れたならみんなで戦う。今回は、俺たちの力では敵わなかった。それが現実だった。この怪我は、俺たち自身の弱さの怪我なんだ。だから、密歌ちゃんが気にすることなんて一つもないんだよ。それに現に“敵”から学園を守ったんだから。」

槻下先輩は、いつもニコニコしてるの人なのに今は、『真剣』な表情をしている。

こんな槻下先輩は初めてだ。

他の先輩たちは、うんうんと頷いている。

やっぱり先輩たちはすごいや。


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