天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜

「調べてたら出てきたの。」

「そーいうことか。で、あいつは?」

真兄は、あっさりそんなことを言った。

そんなあっさりでいいのか?

「鬼川高校3年、岡崎悠志。悪魔(デビル)総長。神(ゴット)の手下。他にもあるけど今は、これぐらいでいいでしょ。」

「へぇ〜。よく俺のことまで調べたな。そっか、あんたが噂の密歌ちゃんか。噂どおり可愛いね。」

ニコッと笑った岡崎悠志。

なんかむかつく!!

「噂のってどー言う意味ですの?」

珍しく負のオーラをみにまとっている雅姉が言った。

雅姉の負のオーラ、恐っ!!

「君も可愛いね。」

岡崎悠志は、またまたニコッと笑った。

あの笑顔なんかむかつく。

「あら、どーも。で、噂のってどー言う意味ですの?」

雅姉、さっきより恐い!!

顔は、笑っているんだけど…

「あ〜それは今、鬼高で『天の宮学園の副会長の秋野密歌は、強くて可愛い!!』って噂になってんの。」

なんじゃそりゃ〜〜〜〜〜〜

「それってこの前の仮面の男が言いふらしたのか?」

さっきまで黙っていた真兄が言った。

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