天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜
ほ、ほんとだ。
入ってるし・・・
いつのまに入れたんだ?
「そうなの!?いつもありがとう亜美。」
「お礼なんていいよ。音宮家に生まれてきた以上、お母さんが作ってくれたものを食べないと!!」
そんなきまりないんだけど・・・
「まぁ、亜美。なんていい子なの!!亜美!!」
「お母さん!!」
なんか勝手に抱きついてるんですけど・・・
さすがにここに居るものすべてが見事に顔を引きつかせている・・・
「母さん、俺の作んなくていいって言ってるじゃん。」
俺は、姉貴と盛り上がってる母さんに言った。
「そーだけど、聞いたところ片寄ってるご飯食べてるんでしょ?それならお母さんが作ったお弁当がいいと思って。」
「そうよそうよ。あんなのばっかじゃね不健康になるわよ!!」
いや~、パンだけでは不健康にはならないと思うんだけど・・・
「健康を考えてくれるのは嬉しいんだけどさ。やっぱ、弁当はいいよ。」
「もしかして、密歌ちゃんが作ってくれてるとか?」
「な、なんで密歌が!?」
やべ、噛んじゃった・・・
「図星ね~。もう湊ったらそこまで進展してたなら教えてよね。」
なんか誤解してねーか?
密歌に弁当作って来てもらったことなんて一度もないのに・・・