天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜
怪我
【密歌side】
「ふぅー終わったね。」
岡崎悠志が立ち去ったあと、蒼さんが言った。
「少し遅いぞ、蒼。」
「ごめんごめん。真やられすぎ。ほら立てよ。」
蒼さんは、地面に座っていた真兄に手を差し伸べた。
「さんきゅ。」
「結李架ちゃん、亜李架ちゃん大丈夫?」
さっきまで鬼のご様子だった亜美さんが雅姉の腕の中にいた結李架たちに聞いた。
「「……」」
「結李架!」
「亜李架!」
突然、翔唯斗くんと弥凪斗くんが結李架たちの名前を叫んだ。
え?
どうしたの!?
私はもちろん湊たちも結李架たちのほうをみた。
結李架たちは雅姉の腕の中で倒れていた。
「結李架!亜李架!」
私たちは結李架たちのところまで行った。