天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜

〜〜5分後〜〜

まだかよ〜。

早く出てこいよ〜。

置いてくぞ!!

まぁ、密歌ほっといてどこにも行かないけどなww

どんだけ俺、密歌にハマってるんだww

――――ガチャ

おぉ、やっと出てきたか。

「はぁ〜。」

溜息……

やっぱ俺のこと好きじゃねーよな。

俺と一緒に登校するの溜息するほど嫌がってるしな。

そんなに俺と行きたくないかよ!!

「俺と行きたくないってことかよ!!」

「っっ!!」

密歌のぱっちりした目がさらに大きくなった。

「なっっなんでここに!?門の前にいるんじゃなかったの??」

明らかに動揺してる。

ぷっ。

相変わらず可愛いな密歌は。

まぁ、絶対に声には出さないけどな。

「お前が遅すぎ!!だから迎えに来た。」

俺は、笑ってるのをバレないように冷静を装い言った。

「密歌、聞いてるか??」

密歌が俺のことをじーっとみてる。

なんか、恥ずい。

目を逸らして欲しいけど、逸らさないで欲しい。

って俺、どっちなんだ??

あははは

「もしも〜し、密歌さ〜ん聞いてますか〜??」

俺は、いつものトーンより少し高めの声で呼んでみた。

が、応答はない……

「密歌!!おい、密歌!!」

さっきより、声を大きくして密歌を呼んでみた。

「あっっはい!!」

密歌は、びっくりしたのか肩をビクつかせた。

ちょっと大きい声出しすぎたか!??

「遅刻するから行くぞ。」

「あっっうん。」


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