お伽話
そう思ったのもつかの間
一瞬で目の前に
黒マントの男が立っている。
「やぁ、こんばんわご機嫌麗しゅう。」
そう言って、ルナの手をとり甲に唇を落とす。
そんなときもルナは冷静だった。
「・・・・また、お会いいたしましたね。
今度は、何の御用でしょうか?」
「いやぁね、この間はあまりお話が弾まず、ご機嫌を損ねてしまわれましたので
そのお詫びに伺った次第でございます。」
「そう、でも私は貴方にお会いしたくは無かったのですが。」
「まあ、そう邪険に扱ってくださいますな、」
あっそうだと付け加えた目の前の男
ただただ、胸の中に怒りが積もる。
無理も無い
あんな事件があったのも
この男が関係しているに違いない
そう、ルナは考えていた。
「分かります、分かります。
貴方が考えていること・・・。」
「・・・・!・・・そんな子供だましみたいなこと
信用するとでも?」
少し、動揺を隠しながらそう言葉を発した。
「信じる信じないはルナ様のお考えにお任せいたしますが、
私はうそはつきませんよお。」
けらけらと笑いをこぼす男
例えば~と語尾を延ばすように
言葉を放った次の瞬間
「国王様が誰に・・・殺されたのか。
とかね。
あとは~赤髪の少年・・・今は・・・たしか、サン?」
ルナは言葉が出なかった。
まさか、本当に心が読めるのだろうか
その疑問を真実に変える一言を
男は発した。