センセイと内緒。
――ピーンポーン
…ガチャン
「どちら様?」
「あぁ、どうも。」
出てきたのは、多分橋立光の兄だろう…と思う。
「橋立光さん…いますか?」
「光ですか?何か用事でも?」
「あ、あぁ。この度、橋立光さんの担任教師になった水樹蓮です。
今日は挨拶しにきました。」
「センセか!おぅおぅ!!
すげぇカッコいいセンセが担任になったもんだ!」
ニカッと笑う橋立光の兄。
おお…いい兄貴じゃないか。
まぁ、俺はカッコ良くはないけどな。
「おーい光!客だぞ!!」
「は、はーい!!」
遠くから、可愛らしい声が聞こえた。
ドタドタ
急いで降りてきたその子は、とても綺麗で…つい見とれてしまった。
「初めまして、橋立光さん。」
「は、初めまして…」
「明日からあなたの担任になる、水樹蓮と言います。
よろしくお願いします。」
我ながら似合わない口調だな、俺…
これ維持するのには、結構努力しないといけないな…
これが…俺たちの出会いだった。