ハルアトスの姫君―君の始まり―
「キース…?」
「顔、忘れちゃったかな?」
そんなはず、ない。そんなこと…ない。
首を横に振れば振るほど涙がボロボロと零れ落ちる。
下半身に力が入らない。起こした上半身も何故か震える。
ゆっくりとキースがこちらに近付いてくる。あたしの隣まで来ると、すとんと腰を下ろした。向けられた笑顔が涙のせいでよく見えない。
「…約束、果たしに来たよ。ただいま。」
「っ…おか…えりっ…、おかえり、キース!」
あたしはそのままキースに抱きついた。
キースの手が背中を優しくさすってくれる。
「遅いよ…!待つの嫌いだって、待ってみて初めて分かった!」
「ごめんごめん。…俺って本当、思っていたよりずっと弱いから…。」
「あたしだって強くないよ!」
「…うん、ごめん。それもちゃんと知ってる。」
「もうちょっとだけ…胸貸して。ちゃんと泣き止むから。」
「うん。いいよ、ゆっくりで。」
キースの手が後頭部を撫でる。
キースの香りも手つきもなんだか懐かしくて、少しずつ戻ってきたことを実感する。
「顔、忘れちゃったかな?」
そんなはず、ない。そんなこと…ない。
首を横に振れば振るほど涙がボロボロと零れ落ちる。
下半身に力が入らない。起こした上半身も何故か震える。
ゆっくりとキースがこちらに近付いてくる。あたしの隣まで来ると、すとんと腰を下ろした。向けられた笑顔が涙のせいでよく見えない。
「…約束、果たしに来たよ。ただいま。」
「っ…おか…えりっ…、おかえり、キース!」
あたしはそのままキースに抱きついた。
キースの手が背中を優しくさすってくれる。
「遅いよ…!待つの嫌いだって、待ってみて初めて分かった!」
「ごめんごめん。…俺って本当、思っていたよりずっと弱いから…。」
「あたしだって強くないよ!」
「…うん、ごめん。それもちゃんと知ってる。」
「もうちょっとだけ…胸貸して。ちゃんと泣き止むから。」
「うん。いいよ、ゆっくりで。」
キースの手が後頭部を撫でる。
キースの香りも手つきもなんだか懐かしくて、少しずつ戻ってきたことを実感する。