ちゆまど―世界は全て君のために―
かわいいものは癒される。どっかの変態と違って。
「どうせ、子供の夢だ。俺なんかはユリウスとそれは口にできないほどの夢を」
「はいはい」
最近は彼の変態ぶりを受け流すという技を身につけた。
しかして、放置プレイだねっ、と喜ぶんだから手に終えない。
くいくいと私を引っ張るアリスについていけば、クロスが引かれた長テーブルが置かれていた。
「おや、お目覚めかえ?ユーリ」
椅子に座る一人の女性。
優雅にお茶を飲んでいた。
バラにも負けない綺麗さ、もはや神秘と名のつく姿は相変わらず。
一度見たら永遠に忘れられないラグナロク様は今日も華やかだった。
「おはようございます」
「うむ。よく眠れたようで何よりぞ。それに見繕ったそれもなかなか似合っておるではないか」