絶対彼氏

「やった!」

STが終わってから紗季といつものように下駄箱へ…
すると人だかりが出来ていた

「きゃー王子ー!こっち向いてー」

「王子と目があった!」

うるさいな…
この騒ぎの理由はあの人か…

「成宮さん」

私の名前を呼んだのは彼だった
そう。王子こと須藤君だ
彼は王子スマイルで私を見ている

「…何ですか…?」

「待ってたんだよ。じゃあ帰ろうか」

「は?帰る約束なんてしてないですし…それに紗季と帰る約束してるんですけど」

「瑠璃!あとで駅前に来てね。詳しい話はあとで聞かせてもらうから」

「え、嘘。紗季、私を見捨てるの?」

「友達からの許しも出たことだし行こうか」

私の発言などお構いなしに彼は私の手を引いて歩いていく
背中に突き刺さる視線が痛い…

「うぜぇ」

生徒たちが見えなくなると彼はそう呟いた
< 7 / 120 >

この作品をシェア

pagetop