絶対彼氏
「やった!」
STが終わってから紗季といつものように下駄箱へ…
すると人だかりが出来ていた
「きゃー王子ー!こっち向いてー」
「王子と目があった!」
うるさいな…
この騒ぎの理由はあの人か…
「成宮さん」
私の名前を呼んだのは彼だった
そう。王子こと須藤君だ
彼は王子スマイルで私を見ている
「…何ですか…?」
「待ってたんだよ。じゃあ帰ろうか」
「は?帰る約束なんてしてないですし…それに紗季と帰る約束してるんですけど」
「瑠璃!あとで駅前に来てね。詳しい話はあとで聞かせてもらうから」
「え、嘘。紗季、私を見捨てるの?」
「友達からの許しも出たことだし行こうか」
私の発言などお構いなしに彼は私の手を引いて歩いていく
背中に突き刺さる視線が痛い…
「うぜぇ」
生徒たちが見えなくなると彼はそう呟いた