【完】風に恋をする。
「今は状態もだいぶ良くなって寝ているだけだ。夕方には目を覚ますだろう。目を覚ましたら、ナースコールで呼んでくれ」
「ぁ、はい。ありがとうございました」
進藤さんは優しく笑い、他の患者さんの方に行った。
俺と佳織は、風花の病室に入る。
風花の頬には…涙の跡。
風花…お前は、何を一人で抱えてる…??
「風花、ってさ…」
「ぇ」
「風花って、なにも…知らないんだよね…」
「…あぁ」
「なにも…ないんだよね。家族だって…いない、みたいだし…」
「それがどうしたんだよ」
「じゃあさ、もしかしたら…
頼り方、接し方、なにも…わかんないの、かなって…」
「…」