【完】風に恋をする。
「ぁ、今日は、森下くんのところに行かないの?」
「ふはっ! それ、毎日言ってんな!」
「だって、それが理由できてるんでしょ?」
「…ぷっ」
健は吹き出し、お腹を抱えて笑っている。
いつもあんまり笑わない風馬も、お腹を抱えて笑っているんだ。
な、なに…っ??
目を丸くし、ポカーンとしていると、
2人はようやく笑いが止まった。
「あのさ、わざわざ男と毎日会いたいと思わねーよっ!」
「ぇ…」
「俺たちは、お前に会いにきてるの」
「あ、たし…?」
「そ、お前」
「風花の見舞いに来てんだよ!」
「…」
あまりにも嬉しい言葉で、
言葉がでなかった。