【完】風に恋をする。
「ほら、花火の追加だ」
立川さんはそうニッと歯を見せて笑った。
「うおっでけぇ!」
「ほれ、早く準備しろ」
「うっす!」
「ぁ、部長! あたしも手伝います!」
「風花は座って待ってろ」
「だ、大丈夫です!」
「だめだ。ここに、長くいて欲しい」
「…」
「待ってろ」
俺はそう言って、他の奴らに手伝わせた。
「よっし! 風花ぁ! …っと」
風花の方をみれば、風馬と座って話している。
さっきと全然違う表情しちゃって…。
幸せそうに笑ってる風花を、こっちに呼ぶ事はできなかった。
「んじゃ、一発目ー!!」