【完】風に恋をする。
「か、買ってくるね…!」
野原は、緊張しながら、会計した。
途中、財布を落としたりしていて、佳織も健も笑った。
もちろん、俺も。
まだ緊張しているのか、風花はコンビニを出て行ってしまった。
「ふ、ふうか! …行っちゃったよ」
「ふはっ! 風花、オモシレー!」
「早く買おうぜ」
俺と健はガリガリくんを、佳織はピノを買って、コンビニを出た。
すると、そこには思わぬ光景が。
「あ、あの…」
「君可愛いねー♪ どこの学校?」
「ぁ…」
「ねぇ、これから一緒に遊ぼうよー♪」
入り口に溜まっていた高校生が、風花に絡んでいる。
「健」
「おぅ」
俺は腕まくりして、一人の高校生の腕を掴む。