私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~
確かに贅沢なくらしをしているわけじゃない。それでも車を買うとなると、大きなお金が必要になってくるだろう。
「そりゃあな、安くはなかったよ。こいつはちょっと普通の車とは違うからな」
そう言うと、春樹は車の側面のドアを開いた。
ドアといってもそれは普通のドアとはまるっきり違うものだった。車の側面全部が上に跳ね上がる。
まるで──
「そう、中はキッチンになっててな、この車でファーストフードを売るんだ」
「商売するの?」
「ああ。いつまでもこんなところでくすぶってられないからな」
「すごい!」
どこからこんなバイタリティーが湧いてくるのだろう。
毎日ウンザリする単調な仕事のなかで、私だったら夢も希望も削り取られて生きたしかばねになるしかない。
それを跳ね返す勇気に、素直に感動した。
「これが俺と雪の未来だ」
突然そんな言葉をかけられて、一瞬返事に詰まった。その意味を探れば、つまり──
「またまた」
私は笑ってごまかすしかなかった。
こんな男が本気で将来の伴侶になんかなってくれるとは、とうてい思われなかった。
どれだけ付き合っていても、いつか捨てられるんだろうな、と、心の片隅で準備してきたつもりなのだ。
「そりゃあな、安くはなかったよ。こいつはちょっと普通の車とは違うからな」
そう言うと、春樹は車の側面のドアを開いた。
ドアといってもそれは普通のドアとはまるっきり違うものだった。車の側面全部が上に跳ね上がる。
まるで──
「そう、中はキッチンになっててな、この車でファーストフードを売るんだ」
「商売するの?」
「ああ。いつまでもこんなところでくすぶってられないからな」
「すごい!」
どこからこんなバイタリティーが湧いてくるのだろう。
毎日ウンザリする単調な仕事のなかで、私だったら夢も希望も削り取られて生きたしかばねになるしかない。
それを跳ね返す勇気に、素直に感動した。
「これが俺と雪の未来だ」
突然そんな言葉をかけられて、一瞬返事に詰まった。その意味を探れば、つまり──
「またまた」
私は笑ってごまかすしかなかった。
こんな男が本気で将来の伴侶になんかなってくれるとは、とうてい思われなかった。
どれだけ付き合っていても、いつか捨てられるんだろうな、と、心の片隅で準備してきたつもりなのだ。