私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~
しかし


「雪……お前と一緒にやりたいんだよ」


春樹の顔は冗談には見えなかった。

「だって、私は借金もあるし……」

「俺にまかせろ」

「そんな、迷惑ばかり……」

「二人で乗り越えるんだよ。だから、結婚しよう」


その言葉に、まさかこんな衝撃を受けるとは思ってもみなかった。

雷にうたれたようなショックだったが、それは決して悪い意味ではない。ただ、胸がいっぱいになって、私は言葉をうしなっていたのだ。

そして


「はい……よろしくお願いします」


と、それだけの言葉を、涙の塩辛さを味わいながら、ようやく私は返事を返した。



籍を入れるのは、ベタだがクリスマスにしようということになった。

いつでも良かったのだが、年が明けてから商売を始める算段となっていて、その時期が新しい出発にふさわしいと思ったからだ。

そんなことを話しながら、この日、始めてのドライブをした。私たちの会話は夢のような話ばかりで、途絶えることがなかった。

商売が上手くいくとは限らない。

しかし、希望だけはいくらでも手にはいる気がしていた。それだけでも私は幸せというものを満喫することができたのだ。

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