私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~
警察が来て事情聴取と現場検証が行われた。それが終わると、警官は私たちのところにきてこう言った。

「お互いが譲り合ってればね、こんな事故は起こらないんですよ」

私はそれを聞いて、ついカッとなった。

「なに言ってるんですか、あんな無茶苦茶な運転してて譲り合うもクソもないじゃない」

「いいえ、ちゃんと交差点に進入するときはね、左右を確認して、曲がってくる車がいないかどうか確かめて通過しないと」

「なんなのそれ、こんな大きな交差点でいちいち一旦停止しろっての?」

「おい、雪、やめろ」


警察官の言い分はとうてい納得できるものじゃない。

交通ルールを無視した車が悪いに決まっているのに、それでも両成敗のような言い方をされてはたまったものじゃない。


しかし、春樹はそれを知っていたようだった。



「まだ自動車保険に入ってなかったからな」


寮に戻ると、春樹はそう言って深いため息をついた。こんな顔をする春樹は見たことがない。

「そんなの関係ないじゃない。悪いのは向こうでしょ」

「いや、それが通るほど世の中甘くないんだよ。自動車事故はな、白と黒と、そう簡単には割り切れない」

「どういうこと?」

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