私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~
駅前の雑踏から逃れたくて少し裏通りに入ると、自転車の両脇に大きなビニール袋いっぱいに空き缶を入れたホームレスとすれ違う。

あの人たちはどうなんだろうか。必死に生きてきた結果があの姿なのだろうか。

私はあの人種とは違うと思っている。

しかし、人種を大きく分けるとすれば、私たちもあのホームレスたちと同じ部類に入れられるのだろうか。


(私には分からない……境界線なんてもの、あるのかな)


以前は人生を捨てた人間がホームレスになるのだと思っていた。労働する努力さえ忘れた人生の敗北者だと。

しかし、自分はどうだろう。

私は自分の腕から指先までながめ、その視線を足からつま先へとうつしてみた。


(身なりだけ……中身は何も変わらないじゃん)


さかむけた指先が、春の光りのなかでわびしく映る。


失意が私の足取りを重くした。

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