私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~
真っ白と言われて嬉しかったのは確かだ。

でも、それが幸せに繋がらなければあまり意味はない気がする。

私はそれを夏子さんに言った。その答えはこうだった。


「幸せとか不幸せとか、それは捉え方次第じゃん」


春樹も同じようなことを言っていた。


「結局欲を満たすことで幸せを感じるんだったらさ、せめてその欲が清いものだったら、より幸せなんじゃないかな」

「買い被りすぎだよ。私はそんなに清くないもん。普通の女だよ。それに清いかどうかなんて誰が決めるの?」

「さあね、たぶん神様が決めることだろうね。でもさ、少なくとも誰かを傷つけようとするか、守ろうとするのか。どちらが清いかくらいは私たちにも判るんじゃない?」


私は手を振った。


「だったらなおさら……。私は誰も守れないよ。むしろいつも助けられてばかりだもん」


(夏子さん一人だって助けられないじゃないか!)


その一念が大きく胸を占めている。


「でもさ、雪だってその人たちを守りたいと思ってたんでしょ」


その通りだ。守りたかった。何としても守りたかった。

それが何よりの願いだったと言っても過言じゃないし、今も夏子さんに対してそう思っている。
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