+Black Blood.
「・・・・・・・こうやって無花果を責めても意味が無ぇし。虚しいだけで」


けれど、掴んだ手首は離そうとしない。



「全部、全部あの男に教えられてたんだろ。殺め方とか、生き方とか。」


「そんなの、言い訳にしかならない。結局俺と兄・・・エイトは犯罪者だ」



(俺は、殺人者だ)



そんな無花果に。



「っ、?! ーッ!!」


不意打ちと言う様に口付けをする零。



「ばぁか。ンな善人ぶっちまって。」

「なっ・・・・・・・!!」

「あんさ、律と俺は兄弟。」

「何で零は直ぐに行動で表すんだ!


・・・・・・・ん、?」


「律とは、血ぃ繋がってる兄弟。」



一気に体の筋肉が硬直したような無花果。


「天馬・・・・・・・・律・・・・・の、兄弟?」


「天馬 烈。っつーんだったけど」



いきなりな告白。

に、瞬きを繰り返す無花果。

「何で・・・・・え?ハ?」


「俺はあの地区から即急に逃げたけど、何かアイツも生きてたみたい。こないだ依頼人との顔合わせみたいな奴で久し振りに会ったんだけど。」



「零は、レツって言うのか ・・・・・・?」

「今は零。」


驚愕を隠せない無花果を見て少し笑う零。


「だからさ、別に今夜位ミッション忘れても良いと思うぜ?何なんせ、俺の弟君ですから」


その無花果を嘲笑うかの様に頬をつつく。



< 134 / 359 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop