+Black Blood.
その丸くなった塊を抱き上げる仁叉。
「・・触らないで」
眉間に皺を寄せ、手は出ないが抵抗する。
「無理。」
言葉遣いが直ったものの、それ分だけ無花果の機嫌は滅法悪くなっていた。
「・・・ぃ、」
膝に乗せると、聞こえるか聞こえないか位の声で呻く。
顔は痣だらけで痛々しい。
勿論、当の本人が施した傷なのだが。
「っ、・・・・・・」
切れた唇に重ねると、血の味がする。
「いッ・・」
傷を舐められ、その悲鳴を押し込む。
(抵抗あんましなくなったなぁ・・・)
楽になったと思う反面、詰まらないなぁと思う仁叉。
少し、無花果の手が仁叉を押し返す。
「や。」
「可愛い事言うね」
すると表情は“ウザい”と物語る。
口の付いた血を舐め、痣になった頬を撫でる。
「痛い、やめて」
膝から下りようとする無花果の腕を掴んだ。
腕にも張り付いた手痕が残っている。