〇●ポーカーフェイス●〇

そう切り返すと末永は一瞬黙り込み、目を伏せた





「金がな~…俺んち貧乏だから!!」





ちょっと沈黙が開いた後、またいつもの笑顔





「なんてな!!俺んち母子家庭でさ、まだ小さい妹もいるし。少しでも負担にならないようにしてやりたいじゃん?ま、バイトで稼げたらいこっかな~」





なんだか冗談混じりな言い方だからあまり深刻そうに聞こえないけど
少し寂しそう






「ねえ、だから部活も入ってないの?」






相手の中に入るようなこんな切り替えし、私らしくない
けど聞きたい





私は末永の顔を下から覗き込み見上げる





末永の目をまっすぐと見る






末永も私をまっすぐと見る






「まあな。部活って結構お金かかるからな~。部活のジャージやら遠征やら合宿やらでな。ってか、顔近い」





そう目を横に反らし顔をぷいっと背けた





「ほんとは…やりたいの??バスケ」





「やりてえに決まってんだろ!俺には今までバスケしかなかったんだから」





そう寝っころび空を見上げた







そしてぱっと目を開け、私を見た





「珍しくね?お前が質問してくるの。俺のこと気になる?」






今までの寂しい顔を消し去り、いつものいたずらげな顔に戻った






「別に。ただ…なんでもない。よくわからない」




自分でもわからない
ただ知りたかっただけ







「教えてよ。お前のこと。俺に」







そう私をまっすぐ見る
吸い込まれそうないつものあの目






私は目を背け、
「教えることなんて何もないわ。」
それだけ言った




「何も??」






「そう。私は何もないから。私の中は空っぽなのよ」






私は屋上を後にした 











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