光をもとめて
「で、用件はなに?」
少しキレ気味で尋ねるあたしに、真白は陽気な声で返してきた。
『綾都もうすぐ夏休みだろ?一緒に花火大会行かない?』
「花火大会?…別にいいけど…」
『ほんと!?やったぁ!!』
欲しい物を買ってもらった子供みたいに喜んでいる真白の声を聞いていると、怒りもおさまって微笑ましくなった。
電話を終えて、ユキちゃんを待たせている席に戻った。
今日は期末テストに向けて、ユキちゃんに勉強を教えてもらっていた。