ウソつき〜後悔した理由〜
私は翔太が口にした覚悟の言葉を聞いていなかった。
「……翔太。」
『ん?』
「そいつと関わるんじゃないよ」
『……ムリ。』
はぁ!?
「何で?」
『同じクラスだし。』
………はぁ。
もういいわ。バカは放っとく。
「ケンカはすんじゃないよ」
『わかってるっつ〜の!
朝も聞いたよ。
姉貴こそ。』
「何よ?」
『昔の姉貴に戻んなよ』
……………。
「………昔の私は死んだの」
あの日。
アイツとともに。
『姉貴。
あの人は生きてんじゃねぇのか。』
翔太。
そんな期待を持つだけムダだから。
って 何回も何回も。
自分に言い聞かせて。
私は、いつまでもアイツを引きずるわけにはいかないの。
翔太。
あんたも。
「アイツの話は終わり」
『………あぁ、悪かった』
何かを察したように身を引く翔太。
やめてよ。
謝らないでよ。
私が、今ここにいるのは
あんたがバカでいてくれたから。
何があってもバカでいてくれたから。
だから 謝らないでよ。