ウソつき〜後悔した理由〜




部屋には



バラエティー番組の笑い声


フライパンで焼く音



それらの音が響いている。



「翔太。」



『おっ!できたかっ!』



嬉しそうに走ってくる翔太。


「うん。運んで。」



『りょうかぁい!』





2人だけの食事。


けど。


2人だけの食事には無事という意味が隠されていて。


荒れていたころの翔太とはこんな風に食事をするなんてこと、めったになくて。


いつも 心配だった。


今頃ケンカしてるのかな
とか
ケガしてないかな
とか。



だから
2人で食事できることには感謝をしている。



アイツにも………。




アイツが翔太を

アイツが私を

こっちの世界に戻してくれた。


そんな気がするから。





『「いただきます」』




『うめぇよ〜!姉貴〜!』



「口に物を入れながら喋るな」



『………すみませんでした』




『姉貴は料理上手だよな。
将来は料理屋さんにでもなんのか?』



え?



「ばーか。
普通の家庭料理を作れるだけじゃ、料理屋さんになんかなれないわよ。」



『え〜!もったいないな。』



「あんたは?
何になりたいとかあんの?」



『あるよ』



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