ウソつき〜後悔した理由〜
***
アイツが私に残した言葉。
全部は思い出せない。
けど
全部 忘れたわけじゃない。
アイツが私に残していったものは言葉だけじゃない。
アイツは。
私を覚えているかな?
私のことなんか忘れちゃった?
私は、アイツのことを絶対に忘れない。
アイツといた日々。
アイツがいた事実。
だから
アイツも私を覚えているといいなぁ。
―――――裕太。
***
『姉貴!
こんなとこで寝ると風邪ひくぞ?』
翔太に起こされて、目が覚める。
テレビの番組は
いつの間にか翔太が好きな番組にかわっていた。
ちゃっかりしてんな。
「そうだね、あんたと違ってバカじゃないから風邪ひいちゃうわ」
『は? おい!』
翔太をからかうのは面白い。
『風呂先入る?』
「入る。」
じゃあ、お先とでも言うように、翔太の前を通りすぎた。
『あ〜っ!
姉貴のせいで 番組終わっちまったぁ!』
知るか、ばーか。