ウソつき〜後悔した理由〜
「あの人って?」
高橋翠?
『あ!
ごめんね。脈絡がなかったね。』
脈絡…。
なんか違うような……。
『兄ちゃんじゃないよ!
兄ちゃんが生きてることくらい知ってるでしょ?』
うん。
高橋翠じゃないとすると…。
……まさか。
「アイツ?」
『ははっ…。
本当だ。翔太の言ってた通り。
あの人で通じた。』
翔太、余計なこと言うんじゃないよ。
『…で。あの人が生きてたらどうする?』
やめて。
アイツの話なんかしないで。
「用件はそれだけ?」
『えっ…?
ちょっ、待っ…』
「じゃあ、授業出るから」
私は座っている場所をあとにしようとした。
『……あの人が!!
裕太さんは生きてる!
って言ったらどうするって聞いてんだよ!』
切羽詰まったように言う陽。
『美音ちゃんは ただ逃げてるだけなんじゃね〜の?
あの人がいなくなった事実からただ逃げてる!』
やめて。
やめて。
やめて!
『……おい。陽。』
………え。