教えて!恋愛の女神様
私は特大級の不安を抱きつつ階段を下りた。
二階から一階に降りると、中央棟へ続く連絡通路を渡ろうとした。図書館へ行くには中央棟を通り抜け、正面玄関を出て、正門へ延びる道を走って行くのが一番の近道だった。
「知佳、待ってくれっ!」
しかし私の野望を打ち砕くよう、鉄平の声がした。振り返って階段の上を見れば、踊り場に本人が立っていた。私は息を飲むと、中央棟へ続く連絡通路でなく、左手後ろにある小さな教室へ逃げ込んだ。慌てて鍵をかければ室内に置いてあった椅子や机でバリケードをした。入り口は一つ。そこを防げば終わりだった。
するとすぐ、鉄平はドアを激しくノックした。
「開けてくれ、知佳!会って話し合おう!」
ドンドンドンドン!年季の入った木製のドアはノックされるたび小刻みに揺れた。ドアと壁を止める蝶番もガタガタと揺れ、今にも壊れてしまいそうだった。
(ダメ、壊れないで!壊れたら鉄平が入って来ちゃう。復縁させられちゃう!いや、下手をすると無理やり体の関係をせまられるかも……)
カバンを腕の中でギューッと抱きしめた。何かにすがりついていなければ、恐怖のあまり失神してしまいそうだった。
すると突然、携帯電話の着信メロディーが鳴った。誰かから電話がかかってきたのだ。
(誰?誰か助けてくれるかもしれない!)
震える手で鞄を開け中から携帯電話を取り出し見れば、サブディスプレイに『澤田裕矢さん』と表示されていた。
(やった、助かるかもしれない!)
急いで通話ボタンを押し、耳に当てた。
「もしもし?」
『大丈夫?なんともない?』
「いいえ、今鉄平に襲われています」
『今!』
「はい。二講目の講義を受けようと思って教室へ行ったら、どこで調べたのか鉄平がいたんです。私を見つけたとたん追いかけてきて、図書館まで行こうと思ったら間に合わなくて、近くの教室へ逃げ込んだんです」
『知佳ちゃん、どこにいるの?助けに行くよ』
「三号館の一階にある教室です。教室番号は分からないけど、階段がすぐ目の前にあって、中央棟に続く連絡通路からわりと近いです」
二階から一階に降りると、中央棟へ続く連絡通路を渡ろうとした。図書館へ行くには中央棟を通り抜け、正面玄関を出て、正門へ延びる道を走って行くのが一番の近道だった。
「知佳、待ってくれっ!」
しかし私の野望を打ち砕くよう、鉄平の声がした。振り返って階段の上を見れば、踊り場に本人が立っていた。私は息を飲むと、中央棟へ続く連絡通路でなく、左手後ろにある小さな教室へ逃げ込んだ。慌てて鍵をかければ室内に置いてあった椅子や机でバリケードをした。入り口は一つ。そこを防げば終わりだった。
するとすぐ、鉄平はドアを激しくノックした。
「開けてくれ、知佳!会って話し合おう!」
ドンドンドンドン!年季の入った木製のドアはノックされるたび小刻みに揺れた。ドアと壁を止める蝶番もガタガタと揺れ、今にも壊れてしまいそうだった。
(ダメ、壊れないで!壊れたら鉄平が入って来ちゃう。復縁させられちゃう!いや、下手をすると無理やり体の関係をせまられるかも……)
カバンを腕の中でギューッと抱きしめた。何かにすがりついていなければ、恐怖のあまり失神してしまいそうだった。
すると突然、携帯電話の着信メロディーが鳴った。誰かから電話がかかってきたのだ。
(誰?誰か助けてくれるかもしれない!)
震える手で鞄を開け中から携帯電話を取り出し見れば、サブディスプレイに『澤田裕矢さん』と表示されていた。
(やった、助かるかもしれない!)
急いで通話ボタンを押し、耳に当てた。
「もしもし?」
『大丈夫?なんともない?』
「いいえ、今鉄平に襲われています」
『今!』
「はい。二講目の講義を受けようと思って教室へ行ったら、どこで調べたのか鉄平がいたんです。私を見つけたとたん追いかけてきて、図書館まで行こうと思ったら間に合わなくて、近くの教室へ逃げ込んだんです」
『知佳ちゃん、どこにいるの?助けに行くよ』
「三号館の一階にある教室です。教室番号は分からないけど、階段がすぐ目の前にあって、中央棟に続く連絡通路からわりと近いです」