いつか君を忘れるまで
アイツと出会ったのは、高校2年になったばかりの頃だった。

幾つか歳上のアイツは、俺が通う学習塾の臨時講師だった。
大学生のアルバイトだったらしい。

気さくな性格で、人気者だった。

長い黒髪と、栗色の瞳。
整った顔とギャップのある、子供の様な小さな手。

俺が、今まで唯一本気で好きになった女性は、アイツだけだ。
< 39 / 55 >

この作品をシェア

pagetop