天使のキス。
袋の中味に心あたりがなく、プレゼントをもらう理由もなく。


だからと言って、つきかえすわけにもいかず、小さな紙袋をのぞきこんだまま固まっていると――…


「ん?
いいから開けてみろって」


健ちゃんが、その包みを開けてみるように、あたしを促した。


でも――…


「ん―?
…って、今ここで?
だったら、家に入ってからでいいじゃん」


何も玄関で開けなくても。


そう思い、さっき健ちゃんを待たせて買い物をしたスーパーのビニールの袋を腕にかけて、かばんの中からカギを取り出した。


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